自分の成長にもつながる夢と睡眠のメカニズム

人間が見る夢は、整理された脳内の情報を一旦乱し、そこから改めて秩序を作る作業とも考えられます。 睡眠中の脳の働きには自分自身を成長させる要素がたくさんあるので、しっかり活用して日々の成長につなげましょう。


■早く眠り過ぎると悪夢を見やすくなる

私たちはよく、夢の中で訳のわからない状況に直面することがあります。 しかし、これは脳の成長にとって大変重要なことなのです。 人間は理解できない状況に直面すると、今までわかっていたはずの考えまでわからなくなり、混乱することがあります。 このとき、脳は情報を分類し、秩序を持った状態へと頭を整理し直します。 この過程で人間は成長を遂げていくため、夢のように脳内の秩序を乱すイベントが成長には欠かせないのです。 成長したいと思うあまり、中には睡眠時間を削ってでも勉強やエクササイズに取り組む方もいらっしゃいます。 しかし、睡眠には自分を成長させる要素がいくつも秘められているので、質の良い睡眠を取ることに重きを置いてみましょう。 時には仕事や私生活での失敗、トラブルやアクシデントなど、悪い夢を見ることもあります。 こうした夢を見る人に共通しているのは、夜8~9時に寝たものの、夜中にいったん目が覚め、再び眠ると悪夢を見て目が覚める・・・・・ というものです。これは2度目に寝入ったとき、レム睡眠から始まっているのが原因です。 レム睡眠の間は脳内で作られた視覚映像に感情が揺り動かされ、心拍や血圧が激しく変動します。 そのため自然と刺激が強い夢を見やすくなるのです。これを解消したいのであれば、2週間ごとに30分ずつ就寝を遅らせ、 悪い夢が減ったらそこが最適な就寝時間です。ちなみにこの悪い夢は金縛り体験と酷似していますが、 金縛りの正式名称は「入眠時幻覚を伴う睡眠麻痺」といいます。 10代から20代前半が金縛りのピークで、年齢を重ねると脳の構造も変化し、次第に体験する割合は低くなっていきます。