超睡眠法第4章「やる気が起きない」警告サインを知る
④人の仕草や話し方が気になってくる

たわいもないことで起こるのは危険なサイン!


■人の仕草や話し方が気になってくる

◆睡眠が改善されると前頭葉の働きが活発に

睡眠リズムの改善に成功された方からは、「睡眠がよくなったら残業が減った」というお話をよく伺います。 残業が減った理由について聞くと「回覧をすぐ回す習慣がついた」とか、「メールをすぐ返すようになった」など、 やれるものはすぐやる習慣に関する話が数多くあります。また睡眠が改善された方の机の周りがキレイになった というお話もよく伺います。睡眠が改善されたことで前頭葉の働きが活発になり、残業も減ってくるわけです。


◆脳の覚醒が低下すると余計なことが気になる

睡眠が足りなくなると周りの人の仕草や話し方などが気になってきます。人間を他の動物に例えて考えてみましょう。 脳の覚醒が下がると、敵に襲われて食べられる危険性が高まります。 そうならないよう、動物の脳は敵を警戒する部位を活発に働かせるのです。 これは人間の脳にもいえることで、感情を司る扁桃体という部位が過剰に働き、無駄なものを発見する能力がついてしまいます。 こうなると今まで気にならなかった他人の言動が、いちいち気に障るようになるのです。
「なんでこの人、語尾が上がるんだろう」
「あの人はいつも反抗的な態度をとっている」
こんな感じでストレスを感じ、時には相手の言動に対して感情的な反応をしてしまうことも。 あなたがもし上司の立場であれば、そのイライラが部下にも伝播して職場の士気低下にもつながってしまいます。

また、扁桃体の近くには記憶を司る海馬という部分がありますが、ここで扁桃体の反応を記憶しているので、 その後似たような場面に遭遇すると不快感を覚えるパターンが出来上がってしまいます。 イライラの標的は人だけではなく、環境にまで及びます。貧乏ゆすりなど周りの人の行動も気になってきて、 ついには「ここでは作業しにくい」と、静かな場所やあまり人がいない場所に移って作業をし始めますが、 これも睡眠不足の警告サインの一つです。 仕事中に席を外すことが多くなったと感じてきたら、自分の睡眠リズムを今一度見直し、少しずつ改善していきましょう。 早めのサインをキャッチすることは、問題を解決するための最短距離です。

【眠らないとどうでもいいことがストレスに】

睡眠が足りていないと、どうでもいいことをストレスとして感じるようになります。 この場合、飲み会などで気分転換を図っても、それが余計なストレスを生む原因となり、イライラは一向に解消されなくなります。