発芽玄米

発芽玄米』 は40種類以上もの栄養素が凝縮されている、最も栄養バランスの良い食品ですが、 その栄養価の高さには驚くばかりで、中でも特に注目したいのが、「ガンマアミノ酪酸」というアミノ酸の一種の「ギャバ(GABA)」です。 ギャバ(GABA)は、動・植物界に広く分布しており、高血圧はもとより、高血圧に併発しやすい高血糖、高脂血症、肥満などの生活習慣病に対しても、 その予防と改善に有利に働きます。また、現代人に増えている精神不安や認知症を退けるうえでも、 ギャバ(GABA)が大きな助けになることが明らかになっています。


■「発芽玄米」とは?

高血圧などの生活習慣病予防に有効

今、健康食品の中で最も注目されている『発芽玄米』は、玄米 (もみ殻を取っただけの米) を ある一定の温度に保ったお湯(またはお水)に浸して0.5 ~ 1mm 程度発芽させた状態の米のことです。 玄米を発芽させることによって、玄米に含まれている有効成分が増えたり、玄米にはない新しい成分が生まれたりします。 なぜ、このようなことが起こるのかというと、 それは、玄米が発芽するときに、玄米の中で眠っていた酵素が目覚めて働きが活発になり、 新芽の成長に必要な栄養をどんどん作り出すからです。

「発芽玄米」は40種類以上もの栄養素が凝縮されている、最も栄養バランスの良い食品ですが、 その栄養価の高さには驚くばかりで、中でも特に注目したいのが、 「ギャバ(GABA)」です。 このギャバ(GABA)は「ガンマアミノ酪酸」というアミノ酸の一種で、動・植物界に広く分布しており、 高血圧はもとより、高血圧に併発しやすい高血糖、高脂血症、肥満などの生活習慣病に対しても、 その予防と改善に有利に働きます。また、現代人に増えている精神不安や認知症を退けるうえでも、 ギャバ(GABA)が大きな助けになることが明らかになっています。 ギャバ(GABA)は、玄米にも含まれていますが、発芽させることにより一層増加し、 白米の数十倍にもなると言われています。

また、発芽玄米には、ギャバ(GABA)以外にも、便秘の改善に有効とされる「食物繊維」や、 ビタミンB1・B2をはじめとする「ビタミンB群」が含まれており、 それらは、発芽することによって量がぐんと増えます。 食物繊維は、発芽玄米のほうが、玄米に比べて10~15%多くなっています。 ビタミンB群には、余分な糖や脂肪を効率よくエネルギーに変える働きがあるので、高血糖や高中性脂肪を防ぎます。 さらに、玄米が発芽すると、ビタミンB群の仲間の「イノシトール」という成分も増えてきます。 イノシトールは、脂肪の代謝を促す成分で、脂肪肝や動脈硬化を防ぐことがわかっています。 他にも、発芽玄米には、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄などのミネラルや、 最近では、活性酸素を取り除くのに役立つと期待される「フェルラ酸」、 「ガンマ・オリザノールマグネシウム」「トコフェロール」などの栄養素が豊富に含まれています。

発芽玄米は、発芽するときの酵素の働きで、玄米に比べると甘く、 玄米の欠点である硬さまでも解消され柔らかく消化しやすくなるという特徴があります。 しかも、発芽玄米は、玄米を水につければ簡単にできるので、手作りも簡単です。


●白飯と発芽玄米の違い

「玄米」は、果皮(ぬか層)・種皮・糊粉層・胚乳・胚芽の5つの部分から出来ています。 つまり、刈り取った稲籾の一番外側の籾殻だけを取り除いたものが玄米です。 玄米の構造は、胚芽3%、種皮と果皮で5%、糊粉層と胚乳で92%となっています。 しかし、栄養の比率で見ると胚芽66%、種皮と果皮・糊粉層に29%も含まれていて、胚乳にはたったの5%しかありません。 ということは、白米だけを食べている人は、95%の栄養分をみすみす捨てていることになります。 もったいない話です。

毎日のように食べている白米のカロリーは、100gあたり約350kcal程。 三大栄養素的には「炭水化物が約80%」「タンパク質が約7%」「脂質が約1%」で、 PFC熱量比もバランスがとれていますが、発芽玄米に比べると比較的「食物繊維」 「ミネラル分」が少なく、美肌などにも効果バツグンの「ビタミンE」などは、 発芽玄米の方がはるかにが多く含まれています。 (PFC熱量比とは、タンパク質(P)・脂肪(F)・炭水化物(C)のバランスをいい、 タンパク質12~13%、脂肪20~30%、炭水化物57~68%が理想比率と言われています。)


■発芽玄米の食効

発芽玄米の食効には、「高血圧」「メタボリック症候群」「不定愁訴」「便秘」「貧血」「認知症」などの改善や、 「ダイエット」「美肌」などの効能があるとされています。


▼高血圧
発芽玄米に豊富に含まれる「ギャバ(GABA)」には血圧降下作用があります。

▼メタボリック症候群
発芽玄米はバランスのとれた栄養でダイエット効果が期待できるので、食べながら無理なく メタボリック症候群等の生活習慣病の予防・改善に役立ちます。

▼不定愁訴
ギャバ(GABA)には心身安定効果があり、イライラや不眠を和らげるとされています。

▼便秘
白米の約6倍の食物繊維が大腸癌などを予防。便秘解消に抜群。

▼貧血
発芽玄米は白米よりも鉄分が豊富なので、貧血解消に効果的です。

▼認知症
発芽玄米には、最近日本人に急増している「アルツハイマー型認知症」を緩和する効果があると期待されており、 研究が進められています。

▼ダイエット
発芽玄米と白米1膳あたりを比較してみると、食物繊維が白米の約6倍。 この結果が通常の食事で発芽玄米を食べるだけで、ダイエットや便秘解消という結果に結びつきます。 また、イノシトールが脂肪の代謝促進、ギャバ(GABA)は中性脂肪増加を制御します。

▼美肌
発芽玄米は美肌に不可欠なビタミンEが白米の約15倍、ビタミンB群は約5倍、ミネラル分も約3倍~5倍。

●ギャバのストレス軽減作用

ストレスが半減し、睡眠障害も改善する

ギャバのストレス軽減作用に関する実験には次のようなものがあります。
その実験ではまず、20~30代の22人に、平日のラッシュ時に満員電車に乗ってもらい、 乗車中の唾液を採取してクロモグラニンA量を測定しました。 クロモグラニンAとは、精神的なストレスを受けたときに唾液中に多く分泌される物質です。 試験では、満員電車に乗る30分前にギャバを100mg摂るグループ(12人)と、摂らないグループ(10人)に分けられました。 そして、2つのグループを比較した結果、ギャバを摂ったグループは摂らなかったグループに比べて、 クロモグラニンA量が半分以下に減っていたのです。このことから、ギャバが、いかにストレス解消に役立つかがよくわかります。 ストレスは、高血圧の原因になる場合もあるのでギャバは高血圧対策にも有効といえます。


●ギャバで血圧が下がるという病院報告もある

そして、ギャバを摂ると、血圧が下がることも、ある病院の報告で出ています。 その病院では、不眠やイライラ感などを訴えて心療内科や精神神経科を受診した女性8人のうち、 血圧が高い患者さん6人に、米胚芽から得たギャバを毎日26mg摂ってもらいました。 ギャバを摂る前の患者さんの最大血圧は平均151.7ミリで、最小血圧は平均89.0ミリでした。 そして8週間後の検査では、最大血圧が8~14ミリ、最小血圧が6~12ミリも下がっていたのです。 なお、このような試験報告ではないものの、「ギャバを摂ったら顔や足のむくみが数日で起こりにくくなった」とか 「150ミリ以上の高血圧が数週間で正常範囲内の130ミリ前後に落ち着くようになった」という人が大勢います。


■美味しい発芽玄米の作り方

発芽玄米が美味しく炊ける方法

「発芽玄米」に含まれているギャバには、 高血圧や高血糖などの生活習慣病を予防するさまざまな健康効果があります。 発芽玄米は、最近では広く市販されるようになりましたが、自分で作ることもできます。 ここでは、手間もかからず、美味しく食べることができる『発芽玄米の作り方』をご紹介します。

発芽玄米を作るときや保存するときの注意点は次のようになります。

まず、玄米を浸ける水の温度は、30℃前後を保つことが大切です。 水の温度が高すぎても低すぎても玄米は発芽しません。 発芽し始めると、米から出たアクなどが発酵して悪臭を放ちます。 そのため、途中で水を取り替えることも大切。そのさい、一度新しい水に入れ替え、容器をゆすって玄米を軽く洗いましょう。 そして、その水は捨てて再度新しい水を入れます。

発芽玄米をすぐに炊かず保存するときは、水をよく切りましょう。 そして、新聞紙の上に広げ、2~3日間、天日干しにします。 湿ったままの状態で置いておくと、芽が成長してしまったり、腐ったりするおそれがあるからです。 天日干しにしたらフタ付きの密閉容器に入れ、風通しのいい冷暗所に置けば、1ヶ月くらいは保存できます。

次に発芽玄米を美味しく炊くコツです。
発芽玄米は、普通の白米のように力を入れて研ぐ必要はありません。 むしろ、力を入れて研ぐと、栄養価が削り取られてしまいます。 そこで、水を加えて手で2~3回かき回し、水を捨てることを2回繰り返して、米の表面の汚れを落とせば十分です。

炊き方も重要です。まず、発芽玄米を炊く前に、水に30分ほど浸して水を十分に含ませてから炊きます。 普通の炊飯器で発芽玄米を炊く場合は、水を少し多めにして、米3合に対して水の量を3カップ半くらいにします。 実を言えば、発芽玄米を最も美味しく食べるには、二度炊きが最適。 その場合、発芽玄米3に対して水2の割合で一度炊き上げます。 15分ほど蒸らした後、全体を軽くかき混ぜ、先ほどと同量の水を加えて二度炊きするのです。 この方法で、3日分くらいの量をまとめて炊き、保温しながら何食かに分けて食べます。

発芽玄米は保温することで熟成し、うまみも栄養価も増します。 ふつう、白米なら10時間も保温すると悪臭がします。 発芽玄米は硬いヌカで覆われているため、保温しても中心部の胚乳(発芽に必要なエネルギーとなる部分)は変化しません。 そのため、悪臭がせず、ヌカの部分だけが軟らかくなってモチモチとした食感が生まれるのです。 発芽玄米のご飯は、炊きたてよりも、2日目、3日目のほうが軟らかくなって美味しいとも言われています。 実際、発芽玄米のうまみ成分(アミノ酸)の量を比較すると、1日目は100mg中10mgですが、 3日目になると14mgと4割も増えます。こうした炊き方が適するのは、発芽玄米100%で炊く場合です。

なお、発芽玄米は手作りできますが、手作りが面倒な人におススメなのが、玄米の発芽に加え、 炊飯ジャーと電子圧力鍋の3役を1台でこなす発芽機能付き新型炊飯器「NEW発芽名人」です。 この新型炊飯器は、内臓のコンピューターが発芽状態を監視するため、玄米と水を入れてボタンを押すだけで 発芽玄米を短時間で作ることができます。