ギランバレー症候群

ギランバレー症候群は、感染症後に起こる歩行困難です。

■症状と特徴

風邪と下痢の症状から、1~2週間ぐらいして足が重く、痺れるという症状が現れます。 その後、数日して手足の筋力がなくなり、動かなくなります。 症状が進行すると、歩行困難や呼吸困難が起こったり、顔面神経麻痺が生じたり、物が飲み込めなくなったりすることもあります。 1~3週間で症状が山を越えると、徐々に回復します。治りやすい病気ですが、一時的に歩けずに車椅子を使わざるを得ないこともあるので周囲は驚きます。 稀に後遺症が残ることもあります。

■原因

自己免疫異常が原因です。風邪などの感染を引き起こした病原体と似た成分が末梢神経内にあり、体の免疫機能が誤って神経を攻撃するために抗体を作り、 神経が一時的に麻痺して起こります。

■治療

治療法としては、血液中の抗体を除くために、注射によるγ-グロブリンの大量使用、血漿交換などを行います。 症状が重く、呼吸困難などを起こせば人工呼吸などの救命措置も必要になります。 一般に、肺炎などの合併症を起こさなければ回復も早く、症状が軽くなったら運動訓練によって、麻痺した部位の機能回復や関節の拘縮(固まる)の予防に努めます。