アスタキサンチン

アスタキサンチン』は、カロテノイド系色素の一種で、鮭、イクラ、エビ・カニ類などの赤色の素です。 抗酸化力はビタミンEの約1000倍、β−カロチンの100倍です。 血液に乗り全身で抗酸化力を発揮します。 目の健康、美肌作り、抗ガン作用、抗ストレス、動脈硬化や糖尿病予防などによいとされるほか、 脳の活性酸素を撃退し、不眠症や痴呆症、記憶障害、脳の萎縮、脳出血、脳梗塞といった 活性酸素が原因となって起こる疾病の予防・改善の効果が期待できるとされ、 「内臓、肌、精神の元気を助ける万能抗酸化栄養素」といわれています。


■「アスタキサンチン」とは?

『アスタキサンチン』とは、自然界が生み出す赤い色素カロテノイドの1種で、 キサントフィル類の仲間。サケやエビ、カニの赤い色素は、すべてこのアスタキサンチンによる色だとか。 通常は、ヘマトコッカスという藻類に含まれ、それが食物連鎖によりサケなどの体内に蓄えられます。

抗酸化作用が非常に高いことで知られているアスタキサンチンは、 目の健康、美肌作り、抗ガン作用、抗ストレス、動脈硬化や糖尿病予防も期待できる 「内臓、肌、精神の元気を助ける万能抗酸化栄養素」といわれています。 脳の毛細血管には「血液脳関門」というものがあり、他の健康食品や抗酸化物質ではこの関門を、 通り抜けることができません。しかしアスタキサンチンは、脂質の過酸化反応を抑えることができ 血液脳関門を突破することができます。それにより眼精疲労、目に関する病気に有効であるとされています。 また、アスタキサンチンは、体内でビタミンAに変わるともいわれています。


●活性酸素

老化の原因は体がサビること

日本は世界一の長寿国になりましたが、その一方で、食生活の乱れや運動不足、強すぎるストレスなどが原因で、 肥満・高血圧・糖尿病といった生活習慣病や体の不調を訴える人が急増しています。 そこで最近の医学会では健康長寿、つまり健康で元気に老いていくための研究が進んでいます。 では、元気に年を重ねていく秘訣とは何でしょうか。

その一つとして注目されているのが「細胞の代謝を活発にすること」です。 みなさんも、鉄が水にぬれてサビついたり、使い古しの食用油が黒ずんでしまったりしたのを見たことがあるでしょう。 これらは、鉄や油の成分が酸素と触れ合ったために起こった酸化現象の一つです。 実は、人間の場合も酸素を吸って生きている以上、酸化とは無縁ではいられません。 体内では、体をサビつかせる酸化が絶えず起こっているのです。

では、私たちの体をサビつかせる元凶は何かといえば、体内に発生する「活性酸素」という物質です。 呼吸によって体内に酸素が入ると、その一部は活性酸素という酸化力の強い酸素の変化します。 本来、活性酸素は、体内で細菌やウィルスを撃退したり、癌細胞を攻撃したりする役割を果たしています。 ところが、活性酸素は体内で大量に発生すると、他の細胞まで攻撃してしまうのです。 活性酸素が細胞に働くと、細胞を覆っている「細胞膜」のリン脂質(リンを含んだ脂質)が酸化し、 細胞が死滅したり、働きが損なわれたりして、老化やさまざまな病気を引き起こします。 活性酸素を大量に発生させる要因には、日光の紫外線や電磁波、車の排出ガス、食品添加物、野菜や果物などの残留農薬、 ダイオキシン、ストレスなどが挙げられます。つまり、現代に暮らす私たちの周りには、活性酸素を大量に発生させる 要因が満ち溢れているといえるでしょう。

では、活性酸素によって体が酸化されると具体的にどのような悪影響が現れるのでしょうか。 例えば、活性酸素の害を受けやすい部位である肌。日光の紫外線を浴びると、肌の内部に活性酸素が発生します。 すると肌の細胞膜が酸化し、細胞が死滅してシミやシワなどを招くのです。 目も紫外線にさらされることが多く、活性酸素の害を招きやすい部位です。 目の内部には毛細血管が走っていて、眼球に酸素が供給されています。 加えて、目は紫外線に常にさらされているため、特に活性酸素が発生しやすいのです。 最近では、目をカメラに例えるとレンズの役割をする水晶体が白く濁り、ものがかすんで見えたり、 光をまぶしく感じたりする白内障という目の病気にかかる人が激増しています。 白内障も、紫外線によって大量発生した活性酸素が水晶体を酸化させ、濁りを引き起こすのが重大原因といわれています。

【関連項目】:『活性酸素』

■抗酸化力が強力なアスタキサンチン

アスタキサンチンはビタミンEの1000倍の抗酸化力を持つ

老化を食い止め、さまざまな病気を予防するためには、体の酸化を防ぐことが肝心です。 実は、私たちの体内には、細胞が酸化されるのを防ぐ力がもともと備わっています。 この力を「抗酸化力」といいます。 しかし、年をとったり、体の抵抗力が落ちたりすると、抗酸化力も衰えてしまいます。 そこで、体内の活性酸素を消去するためには、抗酸化力を発揮する成分(抗酸化成分)を体の外から補うことが 必要になってくるのです。抗酸化成分は、緑黄色野菜などに豊富なβ-カロテンや、ビタミンC・E、 赤ワインに含まれるポリフェノールなど、さまざまな種類があります。 その中でも、特に強力な抗酸化成分として、注目を集めているのが「アスタキサンチン」です。 アスタキサンチンの抗酸化力は絶大で、同じように抗酸化力が強いビタミンEの1000倍にも相当します。

活性酸素にはいくつかの種類がありますが、紫外線を浴びることで体内に特に多く発生するのが、「一重項酸素」 という活性酸素。一重項酸素は特に皮膚や目で多く作られ、シミ・シワや白内障などを引き起こす原因になります。 ある酒造メーカーが行った実験によれば、一重項酸素に対するアスタキサンチンの抗酸化力は、β-カロテンの10倍以上。 ビタミンEと比べると、100倍以上の効力のあることが明らかになっています。 つまり、アスタキサンチンを日常的に体内へ取り入れれば、一重項酸素を消去でき、肌や目の老化を防ぐ効果が 期待できるわけです。これまでに行われたいくつかの実験でも、アスタキサンチンを摂れば、 シミやシワができにくくなったり、肌の弾力が増したり、美白になったりする効果が報告されています。

アスタキサンチンは、白内障に対しても絶大な効力を発揮します。 目の神経細胞には血液網膜関門という関所のような部位があり、目に必要な栄養成分だけを取り入れる仕組みがあります。 血液網膜関門を通過できる栄養成分はごく少数しかありませんが、実はアスタキサンチンはその成分の一つ。 これまでに行われた実験でも、アスタキサンチンは目の奥にある網膜まで到達して抗酸化力を発揮し、 白内障や黄斑変性症(目の網膜にある黄斑部が変質し、視野がゆがんだりぼやけたりする病気)など 目の病気を防ぐ働きのあることが確認されています。


■アスタキサンチンの摂り方

アスタキサンチンは、サケやサケの卵であるイクラ・スジコに豊富に含まれています。 タイ・メバル・キンキ・キンメダイなどの魚の皮、エビやカニの殻などにも含まれています。 ただし、タイ・メバル・キンキ・キンメダイなどの魚の場合は、皮の部分にアスタキサンチンが含まれているので、 皮ごと食べるようにしてください。エビやカニの場合は、サクラエビやワタリガニのように、 殻ごと食べられるものを選ぶのが最適でしょう。アスタキサンチンは、熱に強く、水に溶けにくい成分なので、 これらの魚介類を加熱調理しても、抗酸化力が損なわれる心配はありません。

アスタキサンチンを摂る量については、シミやシワ、白内障などを改善する目的なら、1日あたり6mgが適量とされています。 この量を摂るためには、大量の魚介類を食べなくてはならず、毎日の食事では難しいでしょう。 最近では、アスタキサンチンを抽出したサプリメントが出回っているので、そうしたものを利用するのも一つの手でしょう。 アスタキサンチンのサプリメントは、さまざまな種類が市販されています。 その中で特に高品質といわれているのが、「ヘマトコッカス」という藻類から抽出して作られるもの。 アスタキサンチンは、もともとヘマトコッカスに含まれる成分なので、こうしたタイプの商品なら良質のアスタキサンチン を摂ることができるわけです。 アスタキサンチンのサプリメントを摂る量は、アスタキサンチンの含有量によって違ってきますが、 1日に6mgになるように摂ればいいでしょう。