低血圧に『コエンザイムQ10』

低血圧」の人は、全身に血液を送る心臓内の特効栄養コエンザイムQ10が不足しています。 コエンザイムQ10をサプリメントで補えば、低血圧の根治も可能です。


■低血圧とコエンザイムQ10

年とともに失われていくコエンザイムQ10

『低血圧』の人には、『コエンザイムQ10』が不足していることがわかっています。 コエンザイムQ10は、別名「ユビデカレノン」とも呼ばれている物質で、人間の体内でさまざまな役割を果たしています。 その中でも、特に重要な働きは、エネルギーを作り出すこと。私たちの体は、約60兆個の細胞でできています。 細胞が、活発に活動するためには、エネルギーが必要になるのです。一つ一つの細胞には、ミトコンドリア(糸粒体) というエネルギーを作り出す器官があります。コエンザイムQ10は、ミトコンドリアが、効率よくエネルギーを 作るために働く「補酵素」と呼ばれる物質です。補酵素とは、体内で物質を分解したり合成したりするときに働く 酵素という物質を円滑に働かせる役割を担っています。 コエンザイムQ10はもともと、心臓をはじめ、肝臓や腎臓・筋肉に含まれています。 ところが、その合成量は20歳をピークに、年々減少していきます。 特に著しく減るのが、心臓に含まれるコエンザイムQ10。40歳では20歳のときの68.2%、80歳では42.9%と 半分以下まで減ってしまいます。 食事で摂る栄養が偏ったり、強いストレスにさらされたりすれば、若い世代でも体内のコエンザイムQ10の量は 不足しやすくなります。つまり、栄養の偏りやストレスを招きやすい現代人は総じてコエンザイムQ10不足の 傾向にあるわけです。

中でも、「低血圧」の人のコエンザイムQ10不足は深刻です。 これまでの試験でも、低血圧の人の血液中のコエンザイムQ10濃度は、健康な人に比べて少ないことが 明らかになっています。では、コエンザイムQ10濃度と低血圧には、どのような関係があるのでしょうか。 全身の臓器の中で、特にコエンザイムQ10が必要とされるのが「心臓」です。 心臓は、収縮と弛緩というポンプのような働きによって全身に血液を循環させています。 コエンザイムQ10が不足すれば、エネルギーが十分に作られなくなり、心臓の働きが衰えてしまいます。 その結果、血液を循環させる力が衰えて血流が滞り、低血圧になってしまうのです。 そこで、低血圧に悩む人にとっては、コエンザイムQ10を体の外から補給することが大切になってきます。 コエンザイムQ10を十分に補給すれば、体内でどんどんエネルギーが作り出され、それに伴って血流もよくなり、 低い血圧が上昇していきます。


■コエンザイムQ10の効果

心臓の心拍出量を3割も増やす

コエンザイムQ10の第一の効果は、先述したように、心臓の働きを強めること。
心臓の収縮力が衰えれば、全身に送り出す血液の勢いが弱まり、低血圧を招く原因になります。 コエンザイムQ10を補うことで、心拍出量(心臓が1分間に送り出す血液の量)を増やした 米国の試験結果があります。それは、男女5人の被験者を対象にした試験です。 最初の29日間は、被験者に血液中のコエンザイムQ10が減少する薬を服用してもらいました。 こうして体内のコエンザイムQ10の量をいったん減らしたあと、30〜35日めの間はコエンザイムQ10だけを摂ってもらい、 その間の血液中のコエンザイムQ10濃度と心拍出量の変化を調べたのです。 その結果、血液中のコエンザイムQ10濃度が高まるにつれて、心拍出量は増加していました。 そして、コエンザイムQ10を単独で摂った5日間においては、心拍出量が平均で3割も増えていたのです。 心拍出量が増えるということは、心臓の収縮力が強まることを意味しています。 つまり、コエンザイムQ10を補えば、低い血圧を上昇させる効果が得られることが、 この試験で明らかになったのです。

コエンザイムQ10の第二の効果は、血流を促すこと。
低血圧の人は、全身に血流不足を招いているという特徴があります。先述したように、コエンザイムQ10は エネルギーを作り出すのに必要な栄養素です。そのため、コエンザイムQ10を補給してやれば、 全身の筋肉の働きが活発になってエネルギーをたくさん作り出せるようになります。 エネルギーが大量に作られると、それに伴って熱も放出され、体温が上がっていきます。 体温が上がれば血管は広がり、全身の血液の循環が促されるので、低血圧が改善に向かっていくのです。 実際、これまでの研究や臨床試験によって、コエンザイムQ10を補うことで低血圧や、 低血圧に伴う不快症状が改善したという例が数多く報告されています。 コエンザイムQ10は、欧米や中国では医薬品として使用され、 わが国でもすでに心臓の治療薬として認可を受け、病院でも治療の一環に利用されています。


■コエンザイムQ10の補給

市販されているサプリメントでもOK

コエンザイムQ10は、私たちが日常口にしている食品にも含まれているのですが、 日常の食品からコエンザイムQ10を摂るには限界があります。 なぜなら、低血圧を改善するためには、1日当たり最低60mg以上、できれば100mg程度のコエンザイムQ10が 必要になるからです。100mgのコエンザイムQ10を食品で摂ろうとすると、牛肉で4.5kg、ブロッコリーで1.4kg、 イワシで20匹を毎日食べる必要があります。これだけの量を毎日食べるのは不可能です。 そこで最近では、コエンザイムQ10のサプリメントが市販されているので、そうしたものを利用するとよいでしょう。 サプリメントを利用すれば、血液の流れがグンとよくなり、その結果、低血圧や低血圧に伴う頭痛やめまいなどが 軽くなっていくのがわかると思います。