純炭粉末②

純炭粉末は悪玉物質を体外へ出す力が強く、腎不全の患者さんの腎機能維持も可能。


■純炭粉末②

純炭粉末は体に必要な物質は吸い取らずに、悪玉物質を効率的に吸着し体外へ排出

慢性腎臓病(CKD)の大敵であるAGEは体内で作られるだけでなく、 私たちがよく口にする飲食物からも体内に入ってきます。飲食物に含まれるAGEの約10%が腸から吸収され、 そのうちの2/3(全体の約6~7%)はある程度の期間、体内に蓄積します。 AGEは、高温で加熱調理された加工食品、果糖(フルクトースなど)を使用している清涼飲料水、肉や魚の焦げた部分、 油や電子レンジで何度も温め直した食品、空気や紫外線に長時間さらして作られた保存食品(干物など)、 マヨネーズが古くなって変色した部分、タバコなどに多く含まれるといわれています。 食品からも取り込まれるAGEは、腸から吸収されると、血管や臓器のAGEを受け止める受容体を増やします。 また、食品からAGEを摂りすぎると、とりわけ毒性の強い種類のAGEが作られやすくなることもわかってきました。 体内でできたAGEと食品由来のAGE、動脈硬化は急速に進行します。腎臓に集まっている細い血管群(糸球体)などは、 AGEにどんどん冒され、動脈硬化が進んでしまいます。しかも、血管や臓器を構成しているコラーゲンなどのタンパク質は、 AGE化するとたまる一方で、分解や排泄することが難しいのです。 腎臓病にも深く関与しているAGEを抑えるには、AGEが多いとされる飲食物を控える。炭水化物や砂糖を摂りすぎない。 余分な糖を排泄する食物繊維の豊富な食品を摂る、適度な運動を行う、などの方法が有効とされています。 それに加えて注目されているのが、今話題の「純炭粉末」という粒状の食品です。


炭には、慢性腎臓病の末期である腎不全の治療薬として使われているものがあります。 石油から作られる球状活性炭「クレメジン」という薬です。 三か月間投与して血液中の毒性の強いAGEが40%ほど減ったという報告があります。 ただし、クレメジンは医薬品なので、医師の処方がなければ飲むことはできません。 そんな中、日本の医科大学の研究によって開発されたのが純炭粉末のサプリメントです。 純炭粉末は北米産パルプを原料とし、日本国内の化学メーカーで生成して得られた高純度セルロース(食物繊維)を、 1000℃の電気炉で高温加熱して作られた粉末の活性炭です。水の浄化やデトックスで脚光を浴びるようになった竹炭や 備長炭などの活性炭は粒子の細かい穴に入り込んだ物質を無差別に吸着・排泄します。 それに対し、純炭粉末は悪玉物質だけを選んで吸着して体外に排泄するのが特長です。
例えば、動脈硬化の一因として危険視されているインドキシル硫酸という尿毒素があります。 インドキシル硫酸は、必須アミノ酸のトリプトファンから作られます。トリプトファンは腸内の悪玉菌によって、 インドールという物質になり、腸から吸収された後、肝臓でインドキシル硫酸となります。 純炭粉末は、体に必要なトリプトファンを吸着しにくい一方、インドキシル硫酸の材料となるインドールはしっかり吸着するのです。


●純炭粉末を飲むとタンパク質の酸化が抑えられることが病院での試験で確認

なぜ、純炭粉末は悪玉物質だけを吸着するのでしょうか。
純炭粉末は、竹炭や備長炭などに比べて表面が滑らかできめ細かくできています。 その微細な穴に小さな悪玉物質を閉じ込めるだけでなく、表面の「官能基」というところでアルカリ性の悪玉物質を吸着する 特性が強いからと考えられています。純炭粉末を開発した医科大学では、クレメジンと純炭粉末のAGEの吸着力の差を調査。 それによると、クレメジンのAGE吸着率は13.8%、ペット用の炭食品は19.6%、それに対し、純炭粉末は97.6%と、 ほぼ完全にAGEを吸着することがわかったのです。また同大学では、人間を対象とした試験も行われました。 67人に純炭粉末のサプリメントを1ヵ月間飲んでもらい、AGEリーダーというAGEの量を測る機械を用いて、肌のAGE量を測定したのです。 肌のAGE量が減っていれば、体内のAGE量も減っていることになります。 測定の結果、著効(AGE量が10%以上減)を示した人の割合が36.2%、改善(AGEの量が10%以内減)した人の割合が31.9%と、 改善率は約70%に上りました。試験期間中、食事制限などの指導はしていないため、純炭粉末がもたらした結果と考えられます。

また中央仁クリニック(熊本県)の福井博義院長は、慢性腎臓病の末期で人工透析を受けている患者さん12人(男性10人、女性2人、 年齢60~75歳)に、純炭粉末のサプリメントを1ヵ月間飲んでもらいアルブミンの酸化の程度を調べるという試験も行っています。 アルブミンは血液中で最も多いたんぱく質で、酸化の度合い(アルブミン酸化度)が60%を超えると心筋梗塞や脳卒中の発症率が 5倍以上に高まることが報告されています。健康な人のアルブミン酸化度は30%未満ですが、透析前の腎不全患者さんは 60~80%もあります。試験対象者12人のアルブミン酸化度は、純炭粉末を飲む前には平均65.9%、そのうちの11人は、 飲んだ後にアルブミン酸化度が低下し、平均49.1%に改善していたのです。

こうした研究結果から、純炭粉末は腎臓機能維持に役立つ食品であると評価できるでしょう。