聴力低下対策・耳鳴り解消に
『コエンザイムQ10+αリポ酸』

聴覚神経の衰えが止まり、聴力低下を防ぐと実証され、 耳鳴りも消える人多数の抗老化薬『コエンザイムQ10+αリポ酸』。 加齢に伴う難聴には内耳の聴覚細胞の死滅を抑える抗老化栄養に『コエンザイムQ10+αリポ酸』が著効です。 コエンザイムQ10に加えて、抗酸化力を強める栄養『αリポ酸』も補えば、難聴の悪化を防ぐと大学で実証されました。 コエンザイムQ10肺和紙や赤身肉、αリポ酸はレバーや緑黄色野菜に多く含まれ、食事で欠かさず補うことが大切です。


■調理の際に油を加えると吸収がアップ

老人性難聴を防ぎ治す栄養であるコエンザイムQ10とαリポ酸は、私たちの体内でも作られます。 しかし、その合成量のピークは20歳前後であるため、コエンザイムQ10もαリポ酸も、加齢とともに体内から減っていってしまうのです。 そのため、中高年ほどコエンザイムQ10とαリポ酸を多く含む食品を摂り、体内で合成できない不足分を補うことが勧められます。

コエンザイムQ10を多く含む食品としては、イワシやサバ、レバー、赤身肉、ブロッコリー、ホウレン草などがあります。 コエンザイムQ10は脂溶性のため、これらの食品を調理する際には、油を使った炒め物やマリネなどの料理が適しています。 そうすることで、コエンザイムQ10の吸収が大いに高まります。

一方のαリポ酸は、ブロッコリー、ホウレン草、トマトなどの緑黄色野菜やレバー、ジャガイモなどに比較的多く含まれています。 αリポ酸もコエンザイムQ10と同様、油に溶けやすい脂溶性ですが、水に溶けやすい水溶性の性質も備えています。 そのため、油を使った炒め物のほか、煮込み料理やスープなどの料理も、αリポ酸の吸収を高めるのに適しています。


●サプリメントを利用するのも一つの手

老人性難聴の改善に有効なコエンザイムQ10とαリポ酸は、毎日の食事で欠かさず摂ることが勧められます。 とはいえ、毎日作って食べるのも大変でしょう。そうした人は、サプリメントを利用するのも一つの手です。 コエンザイムQ10とαリポ酸もそれぞれ単体のサプリメントがありますが、最近では、コエンザイムQ10とαリポ酸の 両方を含んだサプリメントも各種市販されています。

【関連項目】  『コエンザイムQ10』  『αリポ酸』


■コエンザイムQ10は全身の細胞を活性化させる

中高年になると、高音が聞き取りにくくなって、徐々に中低音域も聞こえにくくなる聴力障害に悩まされる人が増えます。 このような加齢によって起こる難聴を、一般に「老人性難聴」と言います。 そんな老化による症状を、誰しもが阻止したいことでしょう。そこで最近、さまざまな分野で「アンチエイジング(抗老化)」 の研究が盛んに行われるようになりました。そして、ある成分を取れば衰えた聴力を回復できるとわかってきました。 その成分とは『コエンザイムQ10』 です。コエンザイムQ10はあらゆる動植物に含まれている補酵素です。補酵素とは、体内の化学反応を促す酵素の働きを助ける成分。 私たちの体にもコエンザイムQ10は含まれていて、心臓や腎臓、肝臓、筋肉といった大量のエネルギーを消費する臓器や組織に 多く分布しています。コエンザイムQ10の主な役割は、細胞の中にあるミトコンドリアという小器官がエネルギーを効率よく 生み出せるようにして、全身の細胞を活性化することです。 これにより、コエンザイムQ10はアンチエイジング栄養と呼ばれるようになり、さまざまな老化現象とのかかわりが調べられることに なったのです。


●内耳の機能障害まで抑えるコエンザイムQ10

そのコエンザイムQ10の研究が進められた結果、老人性難聴の撃退に一役買っていることがわかってきました。 最近になって、老人性難聴は、酸化ストレスによる神経細胞の死滅が進んで起こると指摘されるようになっています。 私たちは、呼吸で酸素を体内に取り込むことによってエネルギーも作り出しますが、一部の酸素は体内で毒性を持つ 活性酸素に変わります。活性酸素は、体内にたんぱく質や遺伝子を攻撃して細胞の老化を早める原因となります。 鉄が酸素と結びついてボロボロに錆びてしまうのと同じことが、私たちの体内で起こってしまうわけです。 体内に活性酸素が増えると、その増加を抑えて、活性酸素を無害にしようとするからだの仕組みが働きます (これを抗酸化作用という)。しかし、活性酸素が増えすぎると活性酸素を無害にする働きが追いつかず、 活性酸素がどんどん体内に溜まっていきます。これが、酸化ストレスの生じた状態です。


●難聴の進行を防ぐとマウスの試験で確認

老人性難聴は、音の振動を信号に変えて脳に伝える、内耳の蝸牛という器官の機能障害で起こると考えれていますが、 この真の原因は、酸化ストレスによって蝸牛の神経細胞のアポトーシス(細胞の自殺死)を促す遺伝子が発現することであると 東京大学の研究グループが実験で明らかにしたのです。 つまり、酸化ストレスが強い人ほど、蝸牛の神経細胞がどんどん死滅してしまい、脳に音が伝わりにくくなるというわけです。 そこで、研究グループは抗酸化栄養のコエンザイムQ10など17種の抗酸化作用を持つ成分に注目し、マウスに長期間摂取させて、 聴力を測定しました。その結果、コエンザイムQ10には、強力な抗酸化作用があり、酸化ストレスを解消して、 蝸牛の神経細胞のアポトーシスを促す遺伝子の発現を抑えることと、難聴を防ぐ効果のあることを突き止めたのです。

なお、コエンザイムQ10を摂ることで本当に難聴を防げるのかを明らかにした研究もあります。 これはある食品メーカーによって行われたマウスを使った実験です。 実験では、1月齢(幼若期)、7月齢(成熟期)、13月齢(高齢期)のマウスが用意され、それぞれにコエンザイムQ10が含まれたエサを与え、 成長するにつれて聴力がどのように変化するか調べました。 ふつう、マウスは7月齢あたりから高音域が聞こえなくなり、さらに13月齢で中低音域が聞こえにくくなります。 ところが、試験の結果、1月齢のマウスにコエンザイムQ10のエサを与えた場合、4匹中3匹が7月齢になっても高音域を聞き取れたのです。 しかも、1匹は13月齢になった後も高音域を聞き取れたといいます。

また、7月齢のマウスにコエンザイムQ10を含むエサを与えた場合は、13月齢になっても中低音域をしっかりと聞くことができました。 13月齢のマウスにコエンザイムQ10を含むエサを与えた場合は、その後、中低音域を聞き取る聴力が維持できたと報告されています。 このように、コエンザイムQ10は、難聴の改善に大きな効果が期待できるといえます。


■αリポ酸も難聴を防ぐ特効栄養

老人性難聴の予防に効果を発揮するアンチエイジング成分は、コエンザイムQ10だけではありません。 コエンザイムQ10と同じ補酵素の一種である 『αリポ酸』も、 加齢が原因の聴力の衰えを防ぐ栄養成分として大きな注目を集めています。 上記の東京大学の報告では、抗酸化作用のある17種の成分が調べられたと述べましたが、実は、コエンザイムQ10とともに 難聴を防ぐ働きの大きかったのがαリポ酸なのです。 αリポ酸は、コエンザイムQ10と同じように、私たちの臓器・組織のあらゆる部分に存在していて、 細胞内のミトコンドリアに含まれています。αリポ酸が体内に十分にあれば、糖質がどんどん消費されて エネルギーの生産がスムーズに行われ、全身の細胞の働きが活発化するというわけです。


●コエンザイムQ10とαリポ酸の組み合わせが効果大

このように、コエンザイムQ10もαリポ酸も、それぞれ難聴を防ぐ効果のあることがわかってきました。 コエンザイムQ10もαリポ酸も、それぞれ難聴を防ぐ効果のあることがわかってきました。 コエンザイムQ10やαリポ酸を単独で摂ってもいいのですが、一緒に摂ると、効果がさらに大きくなると考えられます。 αリポ酸には、酸化して抗酸化作用が失われたコエンザイムQ10を、再び抗酸化物質として復活させる働きがあり、 同時に、αリポ酸自体も抗酸化作用を取り戻すのです。こうしたコエンザイムQ10とαリポ酸がどちらも抗酸化作用の 再生を繰り返すことで、抗酸化作用が効率よく連続して発揮されるというわけです。 そのため、コエンザイムQ10とαリポ酸を併用すれば、難聴の発生をより強力に抑えることが期待できます。 次に、このコエンザイムQ10とαリポ酸の補い方について説明していきましょう。