■太刀魚(たちうお)

●中国医学の考え方

太刀魚は「気」「血」を補う働きがあるため、病気によって体力が落ちている人や、産後の女性などに勧められます。 脂を多く含みながらも胃腸に負担をかけないため、胃腸が弱い人の栄養補給にも向いています。また、肌にもよいといわれています。 「肝」の解毒作用を高めるため、伝統的には「肝」の不調な人などに用いられてきました。


●主な栄養と働き

白身魚の中では比較的水分が少なく、脂質を多く含みます。脂質にはn-3系の脂肪酸の DHAEPAα-リノレン酸などが豊富です。 DHAやEPAは血中脂質のバランスを整えて動脈硬化を予防し、α-リノレン酸はアレルギー疾患や高血圧、発がん予防などへの効果が期待されています。 50〜60歳代女性のn-3系脂肪酸の摂取目安量は1日20gですが、太刀魚100gには3.2gほどのn-3系脂肪酸が含まれています。