脳卒中の後遺症の改善に『高麗人参』

高麗人参は脳の血流を促して脳の働きを活発にする効果も強く、 脳卒中患者が摂ったら、約6割で後遺症が改善したという研究報告があります。


■高麗人参の血流改善効果

冷感や痺れ感などの後遺症が改善した

『高麗人参』には、血液や血管を若返らせ、 動脈硬化を予防するなど多彩な効果があることがわかっています。 さらに最近は、血小板の凝集能(血液を固まらせ血栓を作ろうとする働き)を抑え、 赤血球の変形能(柔軟に形を変える働き)を高めて、血流を促す働きも注目されています。 その一つとして、脳血管障害の後遺症である冷感や痺れ感に、高麗人参がいかに有効かを調べた研究報告があります。

国立循環器病センターの山口武典病院長を中心に、全国の16施設で行われた多施設共同研究では、 発病後1ヶ月以上経過した脳血管障害(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)の患者さんのうち、 冷感や痺れ感のある90人を対象としました。 90人を、脳卒中の後遺症の改善に有効とされる漢方薬の黄連解毒湯(おうれんげどくとう)を摂る群(1日6g)、 高麗人参を摂る群(正官庄紅産1日4.5g)、両者の併用群(1日10.5g)の3グループに分け、 8週間過ごしてもらいました。 そして、後遺症として残っている冷感、痺れ感、それ以外の自覚症状全般について、 改善したと感じられた度合いを3段階で評価してもらいました。 その結果、冷感、痺れ感、自覚症状全般の項目で、高麗人参群は黄連解毒湯群より症状が改善したと 答えた人が多かったのです。この研究により、高麗人参には、脳の血流を促して脳の働きを活発にする効果も 期待できることがうかがい知れます。