慢性頭痛と危険な頭痛

頭痛は大きく「一次性頭痛」「二次性頭痛」に分類されます。 「一次性頭痛」は、原因となる他の病気がなく、繰り返し起こる慢性頭痛です。 日本では、約3000万人の人が慢性頭痛に悩んでおり、そのうち、定期的に受診している人は1割にも満たないといわれています。 一次性頭痛(=慢性頭痛)は、治療の必要な病気であり、タイプにあった適切な対処で、痛みを軽減することが可能です。

「二次性頭痛」は、原因となる病気があり、その症状の1つとして頭痛が起こります。 例えば、「くも膜下出血」「脳腫瘍」など、命に関わる病気が原因の場合もあるので、注意が必要です。 慢性頭痛か危険な頭痛かを見極めるポイントを、よく知っておきましょう。


■慢性頭痛と危険な頭痛

くも膜下出血や髄膜炎が原因の頭痛には注意

『頭痛』は、風邪の症状としても起こりますし、脳の病気で起こることもありますが、 原因となる病気のない、いわゆる”頭痛もち”の人に繰り返し起こる頭痛を『慢性頭痛』と呼んでいます。 長引く頭痛とは、いわゆる慢性頭痛を指します。また、これとは別に命に関わる危険な頭痛もあり、注意が必要です。


●慢性頭痛

原因となる病気がなく、頭痛が長引いている場合を慢性頭痛といいます。 慢性頭痛は、今まで特に危険のない病気とされてきましたが、最近では、頭痛を繰り返すことで脳に負担がかかり、悪影響が及ぶ場合もあると考えられています。 慢性頭痛には 「片頭痛」 「緊張型頭痛」 「群発頭痛」の3つのタイプの他、 「薬の使い過ぎによる頭痛」もあります。 タイプによって、痛みの特徴や痛む程度、治療法などが異なります。 なお、片頭痛と緊張型頭痛は区別が難しいことや、片頭痛と緊張型頭痛を合併していることもありますが、 自分に適した治療を受けるためには、適切な診断を受け、自分の頭痛がどのタイプであるかを知ることが大切です。


●危険な頭痛

原因となる病気の症状として頭痛が起こる場合、危険な頭痛の可能性があります。 特に脳内に腫瘍ができる「脳腫瘍」や脳の血管が破れ脳を覆うくも膜下のくも膜下腔に出血する「くも膜下出血」、 くも膜下腔にウィルスや細菌が感染して起こる「髄膜炎」には注意が必要です。 これらの病気は、命を落とす危険や、命が助かっても、重い後遺症が残る可能性があります。 突然の激烈な痛みがあった時や、発熱を伴う頭痛が数日〜数週間続いた時は、まず危険な頭痛を疑い、一刻も早く受診してください。


■慢性頭痛を見分けるポイント

症状や痛む期間がそれぞれ違う

3つの慢性頭痛には、それぞれ次のような特徴があります。

片頭痛
脈拍に合わせるように、ズキンズキンと激しい頭痛が起こり、吐き気を催します。 体を動かすと痛みが悪化するため、寝込んでしまうこともあります。 4時間〜3日間痛みが続くとやがて治まり、しばらくするとまた頭痛が起きます。 女性に多く見られる慢性頭痛です。

緊張型頭痛
頭全体が、締め付けられるように痛む状態が、だらだらと長く続きます。 痛みは片頭痛よりは軽く、体を動かしても、痛みに変化はありません。 男女同じように起きます。

群発頭痛
目の奥が、強く痛みます。片側だけ痛むのが特徴です。 症状は3時間以内で治まりますが、一度起こると、1〜2ヵ月くらい、毎日同じ時間帯に頭痛を感じるようになります。 患者さんの8割は、男性です。