システイン・アセチルシステイン

サプリメントなどで目にする『システイン』は、 美白効果二日酔いの緩和など、女性だけでなく男性にも興味深いアミノ酸といえるでしょう。 そのシステインと誘導体であるアセチルシステインは、米国では「NAC」という名称で一般的なサプリメントとして販売されています。


■「システイン」とは?

システインは、アスコルビン酸(ビタミンC)とともに、抗酸化性の強い食品成分の一つであるといわれています。 肌の黒色色素であるメラニンができる前の物質、ドパキノンと反応してメラニンの生成を抑制するだけでなく、 メラニンの排出を促進します。また、皮膚では、直接メラニンを還元することによってメラニンを脱色し、 「シミ」に効くとされています。さらに肝臓の代謝酵素を活性化し、二日酔いの原因物質であるアセトアルデヒドの代謝を早めるといわれています。 サプリメントとして美白効果を期待される方や、タバコを吸う方、お酒を飲まれる方に勧められている成分です。

●システインの構造と食品での分布

システインは、必須アミノ酸であるメチオニンと同様に、分子内に硫黄を含む含流アミノ酸に分類されます。 酸性状態では比較的安定していますが、中性やアルカリ性の状態では容易に酸化され、 2分子の「シスチン」になります。シスチンのSH基は、たんぱく質内や分子間にジスルフィド(S−S) 結合を作りやすい性質を持っています。例えば、この結合によって小麦粉を練って作る生地に見られる独特の粘弾性 の発現に大きく寄与します。いわゆる「ねかし」の間にS−S結合ができるため、粘弾性の増加が起きます。 医薬品やサプリメントで用いられているアセチルシステインは、システインをアセチル化した誘導体で、 特異なにおいと水に溶けやすい性質が特徴です。食品中のアミノ酸組成では、シスチン含有量で示されています。 小麦粉・そば・精白米に多く含まれ、穀類特に小麦製品に多く含まれています。 なお、ゼラチンにはトリプトファンと同じく、シスチンは全く含まれていません。


●システインの生体での働き

システインはメチオニンを基質として、アデノシルメチオニンを経て合成されます。 さらにシステインにグルタミン酸、グリシンが順次結合し、グルタチオンが合成されます。 グルタチオンは、ほとんどの哺乳類に存在するトリペプチドです。 抗酸化性を持つことから体内の過酸化物の還元などに働きます。 また、各種の酵素の作用により、体内の薬毒物と抱合体を形成し、体外へ排泄されるため、 生体防御において重要な働きをしています。