亜麻仁(アマニ)油[フラックスオイル]

『亜麻仁(アマニ)油[フラックスオイル]』は、亜麻の花の茶褐色の種子を絞った油で、 悪玉コレステロールを減らす効果や動脈硬化を防ぐ効果、癌予防効果がある食品として世界が注目しています。


■亜麻仁(アマニ)油とは?

50〜60%がα-リノレン酸

アマニは、和名で亜麻、英名でフラックスと呼ばれるアマ科の一年草の種子で、 漢字で「亜麻仁」と書きます(仁は種子という意味)。 地中海地方原産でカナダなど寒冷地で盛んに栽培されているアマニは、胡麻より一回り大きな黄色実がかった茶褐色の種子で、夏に空色の花を咲かせます。 種子は、食用として使用され、これを絞った油は「アマニ油(亜麻仁油)」あるいは「フラックスシードオイル」と呼ばれています。 また、アマニをそのまま焙煎した「アマニ粒」や、これをすり胡麻状に粉砕した「アマニ粉末」、 液状のアマニ油を摂りやすいカプセルにした「アマニ油粒」などの製品が市販されています。

アマニの最大の特徴は、体内でDHAEPAに変わる 「α-リノレン酸」を豊富に含んでいることにあります。 カロリーの高い油脂類は一般に健康に悪いと思われていますが、実は油脂の中にも体によい成分が含まれているのです。 その代表がα-リノレン酸です。私たちがふだん摂っている油脂は、一般に動物性と植物性に分けられますが、 体内での働きという観点からは、@飽和脂肪酸・一価不飽和脂肪酸系An-6系脂肪酸Bn-3系脂肪酸の3つに 大別されます。このうち、飽和脂肪酸・一価不飽和脂肪酸は牛や豚、鶏などの肉や卵、乳製品に多く含まれています。 n-6系脂肪酸はベニバナ油やコーン油、ヒマワリ油に多く含まれ、リノール酸がその代表です。 n-3系脂肪酸は、EPAやDHA、α-リノレン酸の総称で、魚油やアマニ油、シソ油に特に豊富に含まれています。 これら3つの脂肪酸のうち、動物性脂肪の摂りすぎは、生活習慣病の元凶なので、控えなければなりません。 また、n-6系のリノール酸の摂りすぎは日本人に蔓延し問題視されていますが、これもまた動脈硬化・心臓病・脳卒中・癌を招く危険が指摘されています。 これらの脂肪酸の摂りすぎによる弊害を打ち消してくれるのが、α-リノレン酸をはじめとするn-3系の脂肪酸です。 なかでもアマニ油は、全成分のうち実に50〜60%がα-リノレン酸で占められており、地球上で最も多くα-リノレン酸を含む植物種子オイルです。 またアマニは食物繊維や、抗酸化成分のリグナンなども含有されていることから、健康によい食物として様々な国で注目されています。


■アマニの摂取量

毎日小さじ1杯以上

油脂を摂取するときに肝心なのは、n-6系のリノール酸とn-3系のα-リノレン酸のバランスです。 日本人の場合、現在の両者の摂取比率は4:1でリノール酸の方が圧倒的に多いのですが、 できればこれを1:1に近づける努力が必要と考えられています。 厚生労働省が定めたn-3系脂肪酸の1日の目標摂取量は、成人男子で2.2g以上、成人女性で2.0g以上です。 アマニ油は50〜60%がα-リノレン酸なので、アマニ油なら1日に最低でも小さじ1杯(約5g)摂取すれば、 目標摂取量が補えます。 もちろん、それと同時にリノール酸を多く含む食用油の摂取を極力抑えることも重要です。 なお、アマニ粒やアマニ粉末を利用する場合は、大さじ1杯(8g)で約1.8gのα-リノレン酸を摂取できる計算になります。


■アマニの摂取の仕方

1ヶ月で使い切る

アマニ油は、オリーブ油やサラダ油に比べてクセが強く、やや生くさく感じる人が多いようですが、 サラッとしていてどんな料理にもよく合います。ただし、アマニ油は熱に弱く、150℃以上に加熱すると、 せっかくのα-リノレン酸が壊れてしまうといわれています。そこで、アマニ油は、サラダのドレッシングに使ったり、 食べる直前に味噌汁やスープに加えたりして摂るのがいいでしょう。

アマニ粒やアマニ粉末は、サクサクとした噛み応えのある食感で、ナッツ類のような香ばしさが特徴です。 アマニ粒やアマニ粉末は、納豆や野菜のおひたしに振り掛けたり、パンやクッキーの生地に練りこんだり、 蜂蜜で練ってパンにつけたりすればおいしく食べることができます。ゴマよりもおいしいという人もたくさんいます。

そのほか、α-リノレン酸には、酸化されやすいという性質があります。 したがって、アマニの各種食品は、開封後は冷蔵庫で保存し、1ヶ月以内に使い切るようにすることも大切です。