キャッツクロー

キャッツクローは、原産国ペルーでは、古代インカ帝国の時代から薬草として用いられ、 関節痛リウマチ糖尿病などの病気の治療に役立ってきました。 そして、1970年代以降、キャッツクローの優れた薬理作用が、世界各国の研究によって次々と明らかになり、 1994年には、WHO(世界保健機関)が、副作用のない抗炎症剤として公式認定を行っています。 今では、キャッツクローは米国で人気ハーブの一つに数えられるほか、ドイツやオーストリアといった欧州の国では、医薬品として販売・使用され、 鎮痛効果・抗炎症作用・免疫力向上などに対して、使用されています。


■キャッツクローとは?

副作用のない抗炎症剤としてWHOが公式に認定

キャッツクロー 『キャッツクロー』とは、アマゾン奥地の熱帯雨林に自生しているアカネ科カギカズラ族に属する大型蔓植物で、 成長すると高さは10m~30m、直径15cm程度にまで育ち、学名をウンガリア・トメントーサ(UT)といいます。 葉の付け根に猫の爪に似たトゲをもつため、その名が「キャッツクロー(ネコの爪)」と付けられました。 キャッツクローは、標高500~600mくらいの日当たりの良いところで自生している野生種ですが、 現在では一部栽培されているところもあります。その実は茶褐色で葉は赤茶色をしています。

キャッツクローはジャングルに住むインディオたちがその樹皮を煎じて飲んでいた昔から知られていた植物で、 ペルーでは伝統的な薬用植物として今も関節や抗炎症などに広く利用されています。 そのようなキャッツクローに注目が集まりだした近年、1950年ごろから研究者達によるキャッツクローの科学的な分析などがなされるようになり、 成分や臨床実験などの研究が進みました。 そのような中、WHO(世界保健機関)主催の1994年の国際会議でキャッツクローが薬用植物として注目を集め、 WHOがキャッツクローを副作用が無い有用植物として取り上げたことからアメリカをはじめとした海外でキャッツクローは大人気になりました。 今では副作用のない抗炎症剤としてWHOで公式に認定され、EU(ヨーロッパ)では医薬品として販売・使用されています。 キャッツクローはペルーの他、エクアドルやコロンビアなどの熱帯雨林地帯にも自生していますが、ペルー産の品質が中でも良いといわれています。


●キャッツクローの効果

キャッツクローは、

  • 免疫力を向上させる。
  • 痛みの解消あるいは改善(鎮痛効果、消炎効果)。

などの結果をもたらします。


●キャッツクローの成分

6種類のアルカロイドが相乗効果を発揮

キャッツクローには、実に多くの有効成分が含まれていることが、研究によりわかっています。 キャッツクローの成分はアルカリ性の窒素含有化合物アルカロイドのほか、トリテルペン、キノビック酸グルコシド、フェノール植物ステロールなど、 免疫バランスに役に立つ成分として知られている多様な成分が含まれています。

その中でも特筆すべきなのが、主に樹皮や根に含まれている6種類のアルカロイド。 アルカロイドとは、植物に含まれている塩基性物質のの総称で、さまざまな作用を備えています。 お茶やコーヒーに含まれるカフェインや、鎮痛作用のあるモルヒネも、アルカロイドの一種です。 キャッツクローの樹皮に含まれる6種類のアルカロイドは化学合成でも同じものを作れないという成分比率を持っています。 特にイソテロポディンはキャッツクローに特異的に見られるアルカロイドです。 キャッツクローに含まれている6種類のアルカロイドは次の通りです。

  • イソテロポディン
  • テロポディン
  • イソミトラフィリン
  • ミトラフィリン
  • イソリンコフィリン
  • リンコフィリン

そして、キャッツクローに含まれるもう一つの特筆すべき成分が、「キノビック酸グリコシド」です。 この成分には優れた抗炎症作用があると認められており、関節の炎症を抑え、痛みを取り除く即効性が期待できます。 この他にも、キャッツクローにはビタミンやミネラルのほか、老化や病気の原因にもなる 活性酸素を排除して 細胞の老化を防ぐポリフェノールなども豊富に含まれています。

◆アルカロイドの薬理効果

キャッツクローに含まれる上記のの6種のアルカロイドは、それぞれが相乗効果を発揮しながら、免疫の乱れを正すと考えられています。 具体的には、体内に侵入した異物を捕らえて処理をするマクロファージ(大食細胞)の働きを強化し、病気にかかりにくくしたり、 アレルギーリウマチなどの免疫疾患に効果を発揮します。 また、キャッツクローのアルカロイドは、鎮痛、抗炎症作用に優れており、 腰痛肩こり膝痛、関節炎、神経痛、 痛風 などあらゆる慢性的な痛みを緩和します。 ちなみにリンコフィリンというアルカロイドには、血液中の血小板が凝集したり血栓ができたりするのを防ぎ、血流を促す働きがあります。 血流がよくなれば、新鮮な酸素や栄養が供給され、老廃物や痛み物質(乳酸など)が排除されて、痛みの回復も早まるというわけです。

キャッツクローの天然素材を原料としたサプリメントは副作用がなく痛みを緩和するため、 腰痛やリウマチに悩む方々から絶大な支持を得るようになりました。 また、アメリカではキャッツクローの研究が進み、 脳溢血心筋梗塞などの予防、再発防止として効果が期待され、 薬理研究も盛んにおこなわれています。


●リウマチの改善に「キャッツクロー」

古代から薬として使われた貴重な薬草

「リウマチ」は、全身の関節が痛む病気で、正式には「慢性関節リウマチ」といいます。 この病気は、免疫に乱れが生じて、体中の関節に炎症が起こり、痛みのほかにも腫れなどの症状が現れます。 そこで、リウマチを改善させるには、乱れた免疫を正常化することが重要です。 そうした中で、関節痛の改善に有効なばかりか、免疫の乱れを正す働きが大きいと注目を集めているのがキャッツクローです。

【関連項目】:『リウマチの改善に「キャッツクロー」』


●キャッツクローの効果的な使用方法

関節の痛みをはじめとするさまざまな痛みの改善に、キャッツクローは大変効果的です。 ただし、一般に販売されているキャッツクロー配合商品、打錠タイプやカプセルタイプ、 クリームなどによる痛みの箇所に直接塗るものなど、さまざまなタイプが発売されています。 キャッツクローの有効成分はグルコシド、6種類のアルカロイド、ステロインなどですが、 これらは天然成分のため壊れやすく、体感を得るまでに時間がかかります。 カプセルなどの経口タイプなら、半年以上は飲み続けて欲しいと思います。 そして、この間、クリームタイプのキャッツクローで痛みの箇所に直接塗布することが効果的です。 このように、体の内側と外側の両方からキャッツクローを摂取することが、この「神様からの贈り物」から最大の恩恵を得るコツです。

【関連製品】:『キャッツクロー関連製品』

◆ジェル(クリーム)タイプのキャッツクローはこんな方におススメ

  • ▼ゴルフのスィングがつらい時、ラウンド中に足、腰に疲れを感じるとき。ラウンドのお供として。
  • ▼長時間のデスクワークで肘や肩に疲れ、こりを感じるとき。
  • ▼洗濯や掃除など、家事で立ったり座ったりがつらい時に。
  • ▼立ちっぱなしで腰・膝がつらい時。
  • ▼朝起きてふしぶしの動きがかたいなと感じたとき。
  • ▼寒い日のふしぶしに。

●最後に

このようにに優れた効果が確認されたキャッツクローは、世界中で需要が高まったため、一時は入手が非常に困難になりました。 そこでペルーのフジモリ大統領(当時)は保護法を制定して、キャッツクローの根を掘り起こしたり 輸出したりすることを禁止し、キャッツクローを安定的に世界に広めていくようにしました。 現在、キャッツクローを輸入できるのは、ペルー政府から許可を受けた一部のメーカーだけです。 日本では、許可を受けたメーカーから、キャッツクローがサプリメントやティーバッグなどの形で商品化され、 市販されているので、興味のある人は利用してみてください。 なお、キャッツクローは過剰に摂取しなければ副作用の心配はまずありませんが、念のため、妊娠中の女性は避けたほうがいいでしょう。