マカ

マカは、栄養価が非常に高く、ビタミン、ミネラル、アミノ酸が豊富含まれています。 また、マカには、男女共に生殖腺活性、ホルモンバランス調整などの改善が期待でき、 ED、ストレスによる性欲の低下、機能性不妊といった悩みに効果があるとされています。


■「マカ」とは?

マカ 昨今、中高年の毎日の活力源として注目されているのが、ペルー・アンデスの高地を原産とする、アブラナ科の根菜『マカ』です。 別名「アンデス人参」として知られており、太陽の日差しを浴び、大地の栄養をしっかり吸収して育つマカは、アミノ酸、ミネラル、 ビタミンなどの栄養分を多く含み、「アンデス薬草の女王」と呼ばれています。 マカの歴史の始まりは数千年前「トンシュク」という原住民により見出され、アンデス高地に住む民の貴重な滋養食として伝承されてきました。 マカは、根の部分が野菜のカブのような形をしています。 マカは、私たちの体を構成する大切な成分であるアミノ酸のひとつ、 アルギニンをはじめ、 グルコシノレートや各種ミネラル、ビタミンなどさまざまな栄養成分を含む、非常に優れた食材であることがわかっています。
マカは強壮剤として、また基礎体力の維持や疲労回復などを目的として長く用いられてきました。 最近では、生殖能力の維持や改善に関して注目されており、不妊症の改善に対して、男性だけでなく女性にも利用されています。



●マカの栽培に適した土地って?

意外に知られていないことですが、マカはペルーの"野菜"です。 野菜は土と気候が品質に大きな影響を与えますので、まずこの点から見ていくことにしましょう。 土の重要性については財団法人日本食品分析センターが公開する食品分析表から読み取ることができます。 例えば、日本で栽培されているほうれん草の栄養価はここ40年で半分になっています。 これは、化学肥料や農薬を多用することによって、地力が衰え、栄養価が落ちたためと考えられています。 通常、マカは化学肥料や農薬を使わずに栽培されていますので、地力の低下によって栄養価が下がる心配は低いといえます。 ただ、最近はそうでないマカも出てきている可能性がありますから、化学資材の使用度合いは最低限のチェックポイントとしておさえておいてください。
また、マカがどこで栽培されているのかも重要なポイントの一つです。 マカは古代インカ帝国の時代から4,000m以上の高地で栽培をされてきました。 その中でもボンボン高原と呼ばれる地域のマカは品質が高いことで知られています。 できるだけ、歴史と実績のあるこの土地で栽培されたものを選ぶようにしてください。 こちらも大切なチェックポイントです。


●低地で栽培したマカってなに?

先ほど、マカは化学肥料や農薬を使用しないで栽培するというお話をしました。 低地は気候が温暖ですから、高地のマカより大きく育ちます。 (通常のマカはカブ程の大きさですが、低地栽培のマカは玉ねぎ程の大きさになるのです。) 心配なのは低地で栽培されるマカの多くがしっかり管理されずに栽培されていることです。 低地では虫も出やすいため、化学肥料や農薬を使用している可能性もあります。 一見すると大きなマカは健康的に見えるのですが、仮に化学的な資材を使用して育てた場合、 日本の野菜のように栄養価は低下してくるとも考えられます。
低地栽培マカは最近出てきたものなので詳細な分析まではされてませんが、今の段階ですと不安は残ります。 特にマカは食品として摂取するものですから、安全で栄養成分に富んだものでないと食する意味はありません。 現段階では低地栽培ではないマカを選ぶ方が安心といえます。 こちらもチェックポイントの一つとして頭に入れておいてください。 低地のマカに関しては今後も研究を進めていきます。


■マカの薬用性について

●期待される効能

滋養強壮や強精。不妊症、勃起障害の改善。

●作用メカニズム

マカは、標高4000mものアンデス高原の自然環境の中で自生しているハーブであり、ビタミンやミネラルが凝縮され、 さらにさまざまな生理活性物質も含まれています。 伝承医学においては、基礎体力の維持、疲労回復、滋養強壮、自己治癒力の向上などが考えられてきましたが、詳細なメカニズムは明らかとなっていません。

●科学的根拠

マカに対する臨床試験はまだ十分でなくデータは基礎研究や症例報告が中心です。 例えば、不妊症に悩む夫婦がマカを服用したところ、子供に恵まれたという例が知られています。 ペルーの伝統医学では、マカは不妊症の治療に用いられてきました。 マカは男性にも女性にも効果があると考えられますが、比較的症例が多いのは男性側に原因のある不妊症に対する効果です。 また、動物実験で明らかになったマカの効果として、精子の産生促進、勃起や射精能力といった性行動の増強などが報告されています。 例えば2000年に報告された研究では、正常マウス及び勃起障害ラットに対して、マカを22日間投与したときの性行動が観察されました。 実験の結果、まず正常マウスにおいて、マカ投与後に明らかに性行動が促進され、交尾と射精の回数が有意に増加したといいます。 次に、勃起障害のラットを用いた研究では、マカ投与により勃起に至るまでの時間(勃起潜時)が有意に短縮されました。 さらに、マカを投与された動物に関して、個別の性行動の観察結果も報告されており、マカが性行動を促進することが示されました。 2001年に報告された研究では、1日あたり1.5gあるいは3gのマカを8週間もしくは12週間摂取した男性健常者において、性的欲求の改善が認められました。 また、軽度の勃起障害を有する白人男性50名を対象に、マカ乾燥抽出物2000mgあるいは偽薬を12週間投与した臨床試験によると、 マカ投与群では、偽薬群に比べて、国際勃起機能スコアの有意な改善が認められました。 一方、2003年に報告された研究では、1.5gあるいは3.0gのマカを12週間投与した男性健常者において、性ホルモンの血中濃度が検討されました。 そして、マカの摂取によって、特に有意な変化を認めなかったといいます。

●摂取方法

マカの滋養強壮、疲労回復効果を得るためには毎日継続して摂取します。 マカは「アンデスのバイアグラ」とか「天然のバイアグラ」などと呼ばれていますが、勃起障害に関して、実際には医薬品のような即効性はありません。 一般には少なくとも1ヵ月、できれば2~3ヵ月ほど継続して服用し、効果を判定します。

●注意事項

通常の食事に近い成分であり、目安量に従って摂取する限り、特に問題となるような副作用や健康被害は報告されていません。